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オーストラリアで10,000頭を超える野生馬を射殺する計画が明るみになり、評論家たちは野蛮な
行為でありかつ不必要なことだと批判している。
ブランビー(乱暴者)と呼ばれる野生馬は土壌を荒らし、泉や小川を踏みにじるなどしてアボリジニ
の文化遺産を破壊し、また他の野生動物の食べ物を奪い取ってしまうのだとクイーンズランド州
当局は訴える。しかし動物愛護団体はヘリコプターから馬を撃ち殺すやり方は非道だとして、雌馬
に不妊薬を投与する方法をとるよう要求している。
死亡した母馬の傍らに立つ子馬の姿や、お尻や腹部に致命傷を負い苦しみながら死んでいく馬の
様子が『Save The Brumbies(ブランビーを救おう)』チャリティー・ウェブサイトに掲載されている。
世界で最も大きいこの野生馬を処分すれば大衆の怒りを呼び起こすかもしれないと州政府が心配
していたことが、情報公開法に基づいて入手した文書から明らかになった。如何に秘密裏に処分
するかについて高官協議が行われたであろうことは間違いない。
人が近づけない場所で殺された馬はそのまま放置し腐敗にまかせ、他の場所で殺した場合は
撃った者が死体を隠すよう命じられていたという。クイーンズランド中央部にあるカーナボン国立
公園で殺された4,000頭を含め、この1~2年で、数千頭の馬が撃ち殺された。
これら処分の事実をRSPCAは渋々認め、雌馬への不妊薬注射の方が下手な射撃で動物に苦痛
を与えるよりましだという意見に賛同した。
オーストラリアは豚、ラクダ、ロバ、猫、山羊などを含む野生化した動物で溢れかえっている。
天敵も存在しないし広い空間にも恵まれた環境のおかげだ。クイーンズランドだけでも10万頭の
野生馬がいると考えられる。
政府は、これらの馬を撃ち殺すことが最も人道的な選択だと言う。「この計画は野生馬を根絶しよ
うというのではなく、馬と土着の野生動物の共存共栄を図るべく、生息数を管理可能なレベルに
するためのものです」と、アンドリュー・マクナマラ自然文化遺産相。
英テレグラフ:
URLリンク(www.telegraph.co.uk)