07/11/13 13:23:35 O
・週末の夕方。都内の広告会社で営業を担当する佐野裕美子さん(23)=仮名=は、
仕事を終えると友人2、3人に携帯メールを送る。
「いま何してる?」
送り終わると、すぐに返信確認。1分、2分、3分…何度も操作を繰り返す。返事が来たら
食事に誘う。5分も返事が来なければイライラする。「早く決めたいから、すぐ返信がほしい。
自分が待てなくて嫌な思いをしているので、わたしはいつも即レス(即答)です」
便利なはずの携帯電話を手にして、イライラと格闘するのは彼女ばかりではない。
「返信が気になる。地下鉄に乗れば一駅ごとに『センター問い合わせ』をしてしまう」(24歳の
女性会社員)、「返信が来ないで5分過ぎると貧乏ゆすりが始まる」(20歳の大学生)-。
小中学生は「15分以内に(メールを)返さなければ友達じゃない」などと言う。情報モラルサイト
「エンジェルズアイズ」の遠藤美季代表は、そんな言葉に違和感を抱く。「返事を待てずに次々と
別の子にメールを送り、最初の相手への用件を忘れてしまっていることもある。落ち着いて時間を
過ごすのは、格段に下手になったでしょうね」
シチズンホールディングスが平成15年、首都圏のビジネスパーソン400人を対象に行った
「待ち時間」に関する意識調査。通勤電車の遅れが「5分」でイライラするという人は10年前の
17・6%から56・6%へと急増した。加速する“せっかち度”が各所で摩擦を引き起こす。
懐石や鍋のコース料理がメーンのある日本料理店。落ち着いた雰囲気が売りだが、店長(33)は
「お客さまと店側の時間意識のズレ」に頭を悩ませる。前菜に始まりメーンの料理を提供するまでの
所要時間は「昼10分・夜15分」と決めている。しかし、時間内にスムーズに料理を出しても苦情が
入る。テーブルセッティングのための1、2分の時間すら待てない客もいる。受付で「少しお待ち
ください」と言うと、「待てるか!」と声を荒らげ、トイレに入った連れの女性を残したまま帰った
中高年男性もいた。(>>2-10につづく)
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