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・えり好みしなければ、誰でも大学に入れる「大学全入時代」の到来を控え、勉強以前の
社会常識や生活態度まで学生に指導する大学が出始めている。大学の評価も下がるだけに
手取り足取りの指導を行う必要に迫られていると言えそうだ。
埼玉県の西武文理大では、朝、教員3~4人が校舎の入り口付近に立ち、登校する
学生に、「おはよう。ちゃんと勉強してるか」などと声をかけている。「あいさつで日本一」
「服装・身だしなみで日本一」。キャンパス内の各所にそんな標語が掲げられている。
全学年で必修の「キャリア開発」の授業では、スーツ姿の学生が「おはようございます」
「ありがとうございます」と大きな声で言いながら、教壇の講師にお辞儀を繰り返す。
「服装も乱れ、あいさつも出来ない新入生もいる。社会で活躍できる下地を作るには、
ここまでやる必要がある」と、就職委員長の小山周三教授は説明する。就職した学生に
対する企業の評判は良好という。
鳥取大は2004年から、入学式後の5日間、新入生が学生食堂で教職員や先輩学生と
食事をする朝食会を開いている。「1時限目からきちんと授業に出る習慣をつけてほしい」
(同大学生部)との思いが込められている。
学生の出欠状況をパソコンで一元管理しているのは八戸工業大。欠席が多くなった学生を
早めに把握し、教員が携帯電話に連絡して出席を促す。連絡が取れないと下宿先に足を
運ぶこともある。
このほか、金沢大では昨年から、新入生の必修授業「大学・社会生活論」で、ノートの
取り方だけでなく、ゴミの分別の仕方や交通標識の見方まで教えている。ノースアジア大
(秋田市)は「教育指導室」という部署を新設。元高校教諭やメーカーの元営業マンら
スタッフが、学内を巡回しては、講義中にイヤホンで音楽を聴いていたり、携帯電話を
いじったりしている学生を注意する。
京都文教大の中村博幸教授(高等教育論)は「大学に入りやすくなり、進学の動機が
はっきりしない『高校4年生』のような学生が多くなった」「口うるさく指導されることを学生も
嫌がらない。指導を強化する大学はさらに増えるだろう」と予想している。(一部略)
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