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★トルコ大使、NHKに抗議 クルド「描き方が一方的」
・NHKが10月28日に放送した紀行番組「NHKスペシャル 新シルクロード」に対し、駐日
トルコ大使がNHKの橋本元一会長あてに、再放送の中止などを求める抗議文を送って
いたことが5日わかった。トルコ軍との緊張が高まっている武装組織クルド労働者党
(PKK)を取り上げた内容が「一方的で、テロ組織の活動を正当化するもの」と主張
している。
番組は「“希望”の門 トルコとクルド・2つの思い」との題で放送。トルコ兵に焼き払われた
クルド人の村や、PKKを支持するクルド人の若者、反対に「武力では何も解決しない」と
語る元PKKの男性などを報じた。
セルメット・アタジャンル大使が10月30日付で橋本会長にあてた文書によると、「20年間で
トルコの国民3万人以上の尊命を奪ったPKKは、国際社会ではテロリストと正式に認知
されている」としたうえで、番組が「その支持者や同調者の協力のもとで作成されたことが
明白だ」としている。
在日トルコ大使館は、「クルド人の多くがPKKを支援しているかのように取り上げられて
いるが、事実ではなく、バランスが取られていない」と説明する。
11月1日未明の再放送の中止も求めていたが、NHKは予定通り再放送した。
NHK広報部は「トルコ大使館から、再放送中止を求める文書が届いたのは事実だが、
それが必ずしも抗議だとは認識していない。番組はトルコの現状を客観的に伝えた
もので、取材も誠実に対応した」としている。
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