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次の学習指導要領を審議している中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)が、近く公表する
中間報告「審議のまとめ」の中で、現行の指導要領による「ゆとり教育」が行き詰まった原因を
分析し、「授業時間を減らしすぎた」などと反省点を列挙することがわかった。
中教審はすでに、小中学校での授業時間増など「脱ゆとり」の方針を決めているが、反省の
姿勢を明確に打ち出すのは初めて。中教審が自己批判するのは極めて異例だが、反省点を
具体的に示さなければ、方針転換の理由が学校現場に伝わらないと判断した。
中教審は1996年、それまでの詰め込み教育への反省から、思考力や表現力といった学力と、
他人を思いやる心などを「生きる力」として提唱。現行の学習指導要領は、この「生きる力」の
育成を教育目標に掲げ、小中とも授業内容を3割削ったり、総授業時間数を1割近く減らしたり
したほか、教科を横断した学習で思考力などを身につける「総合学習の時間」の創設を盛り
込んだ。しかし、指導要領が実施されると、授業時間の減少により、「基礎学力が低下した」
「子供の学習意欲の個人差が広がった」といった批判が相次いだ。
中教審が今回、反省点として挙げるのは、〈1〉「生きる力」とは何か、なぜ必要なのかを、国が
教師や保護者に伝えられなかった〈2〉「生きる力」の象徴として、「自ら学び自ら考える力の育成」
を掲げたが、子供の自主性を尊重するあまり、指導をちゅうちょする教師が増えた〈3〉総合学習
の時間を創設したが、その意義を伝えきれなかった〈4〉授業時間を減らしすぎたため、基礎的な
知識の習得が不十分になり、思考力や表現力も育成できなかった〈5〉家庭や地域の教育力の
低下を踏まえていなかった―の5点。
(続く)
■ソース(読売新聞)
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
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