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<札幌の集合住宅などで灯油の盗難が続発 屋外タンク狙い、ローリー横付け>
URLリンク(www.hokkaido-np.co.jp)
今冬の灯油高騰が話題となる中、札幌市内の集合住宅や事務所の戸外に設置されたタン
クから灯油が大量に盗まれる事件が多発していることが分かった。北海道新聞が十八日に
灯油販売各社に問い合わせたところ、九月以降二十件の発生を確認。各社の見方では、タ
ンクローリー車で一度に五百-九百リットル程度を抜き取る大胆な手口による組織的犯行
の可能性が強い。高騰する灯油の“商品価値”に目を付け、安値で業者に転売している可
能性もあり、業界は防犯装置設置などの対策に追われている。
盗難は、顧客の「ストーブがつかない」との苦情などから判明。(略)消えた灯油量はドラム
缶で持ち去るのも困難で、タンクローリー車を横付けしてホースで抜き取る手口しか考えら
れないという。被害者の大半は道警に被害届を提出した。
灯油タンク製造のホクエイ(札幌)によると、タンクのふたは誰でも開けることができるが、
盗難防止カバー(約九千円)の設置はほとんどないのが実情。エア・ウォーター・エネル
ギーは事件を契機に札幌市内のアパートの自社設置タンク約千カ所にカバーを取り付け
る方針。一高たかはしは市内の灯油供給先三万軒に注意を呼びかける文書を配布、犯
行が多い白石区内のタンクにカバーを付けることも検討している。
札幌市消費者センターによると、市内の灯油平均価格は八○円を超え、二○○○年に
比べ三〇円以上高い。エア・ウォーター・エネルギーの和田弘社長は「これほど大量で
連続した盗難は初めて。給油作業と抜き取り作業の区別が付かないことを熟知した大
胆かつ悪質な仕業だ」と憤る。