07/10/16 13:09:15 0
英国では、原則的に無料で治療を受けられる国民医療制度(NHS)の下で治療を行う
歯科医師が減少したことで、治療を受けず自分で歯を抜いてしまう人も出ている現状が、
15日発表された調査結果で明らかになった。
王冠が外れてしまうと、治療費が高額な民間の歯科医にかからず強力接着剤で間に
合わせる人もいるという。中にはペンチで、自分の歯を14本抜いたという強者もいた。
典型的なパターンは、NHSの歯科医が不足しているために民間の歯科医に行く患者が
増えているというもの。民間の歯科医で治療を受ける患者の78%は、その理由として
「NHSの歯科医が見つからないから」と答え、「よりよい治療を求めるため」と答えた人は
わずか15%にすぎなかった。
「誰にとっても極めて不愉快な状況。政治家はこの問題で患者から深刻な問題を突き
つけられている」と語るのは、「Commission for Patient and Public Involvement in
Health、CPPIH(患者と政治の医療への関与のための委員会)」のSharon Grantさん。
イングランドの住民5000人を対象にした今回の調査で、歯科医に行かずに自分で何とか
したことがあると答えた人は6%、さらに5人に1人は高額の治療費を理由に歯科医に
かからない現状も明らかになった。
調査をまとめた「England’s Patient and Public Involvement Forums(イングランドの
患者と政治の関与のためのフォーラム)」の調査員の1人は、自分で歯を抜いたという人に
午前中だけで3回出くわしたという。
この状況には歯科医自身も頭を痛めている。
前年、NHSと歯科医の間の契約内容が変更され、NHSが厳格に区分した治療内容の
費用のみが政府から歯科医に支払われるようになったため、調査の対象となった歯科医の
58%が、「治療の質が落ちた」と回答し、84%は「患者は治療を受けづらくなっている」と指摘した。
■以下省略
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