07/10/14 17:20:53 0
朝日・読売・日経 VS. 毎日 VS. 産経の図式
新聞に限らずどのような業界でも再編局面では、上位2社に絞り込まれ、後は小さく生き残るか消えてしまう。現在、大手の新聞社は、
朝日、読売、日経、産経、毎日の5社だ。この中で生き残るのはどこだろうか?
上位3社による、下位の産経と毎日の排斥はすでに始まっている。上述の発表会では、販売店統合だけでなく、インターネットを
利用したニュース配信に関しても、朝日、読売、日経が共同でポータルサイトを立ち上げることが明らかになった。これは3社が全面的に
統合して1つのメディアとなるのではなく、各社がバラバラに社説や記事を掲載し、読者がそれを読み比べられるものを立ち上げるという内容で、
抜本的な提携ではない。
だが、毎日・産経の2社は蚊帳の外であり、3社の思惑としては、まずはこの2社を追い出すことを目的としているようにも見える。
実際に毎日新聞社は「毎日.jp」を、産経新聞社は「MSN産経」をそれぞれ10月にオープンさせた。
これからのメディア戦略はどうなるのか?
このように、メディア業界の再編はすでに火蓋が切られた。この再編劇の中で生き残るためには、一体どのような戦略を描くべきだろうか?
これに対する私の答えは、抜本的な組織変革である。現在のメディア企業の業務を大きく分けると、「一次情報の調達」、「編集・加工」、
そしてそれを流す「流通 (テレビ、新聞)」の3つの業務で成り立っている。
問題は、テレビにしても新聞・ラジオにしても、流通メディアとしての競争力がインターネットの台頭で低下していることにある。
したがって、「流通」業務に価値を置くのではなく、情報の調達・編集・加工業務の価値を高めるべきである。
さらに日本では、読売グループやフジサンケイグループなど、新聞・テレビ・ラジオといった複合メディアを持つコングロマリット(複合)企業が
多いが、現状ではグループ内の各メディアがバラバラに記事やコンテンツを生成している。しかしこれでは情報の調達や編集・加工業務は
重複が発生し、非効率的である。現状の組織構造を抜本的に改革し、以下の図のように従来の横串ではなく、縦串で業務を遂行するように組織を
再編してはどうだろうか。
続く