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★即日冷凍、休日に解凍 配送…残った「赤福」
和菓子の老舗「赤福」(三重県伊勢市)の赤福餅(もち)の偽装表示問題で、同社はトラックに
積み込んで発送した商品も、店頭に並べずに持ち帰れば「未出荷」として扱い、本社工場で
即日冷凍した後、観光客が多い休日などに「先出し」と称し、販売していたことが分かった。
保存料などを使わず、その日作りたての新鮮さを売りにしていたが、配送した商品を冷凍して
再び販売する手法で、同社の認識の甘さが浮き彫りになった。
同社は店頭に、その日の製造年月日の商品だけを陳列。閉店まで残れば焼却処分していた。
販売店には、本社工場から専用の保冷車で午前と午後の複数回に分けて商品が届き、売れ行き
が伸びない日は最終便で納入予定数より少なく降ろすことで、売れ残らないよう調整していた。
車内に残った商品は本社工場に回収し、即日冷凍。土産として求める観光客が多い正月や
行楽シーズン、休日に合わせて解凍し、その日の商品として再び出荷。早めに店頭に並べて
売り切ろうと、包装紙に目印を付けて「先出し」として朝の便で発送していた。委託販売の取引先
には目印の存在を明かしていなかったという。
同社は保冷車から回収し、冷凍・解凍を経て包装し直すまでも一連の製造工程ととらえ、
不適正な製造年月日を押印。浜田典保社長(45)は「保冷車内は厳重に温度管理をしていたの
で、工場のストック場と同じ扱い。降ろして店頭に並べない限り、未出荷と考えた」と釈明している。
こうした回収品の冷凍については、大手菓子メーカー「不二家」の消費期限切れ原料の使用が
社会問題化した直後の今年一月末に中止している。
発送もせず、最初から出荷調整の在庫とするため生産した余剰商品の冷凍保管は、九月の
農林水産省の立ち入り調査まで続けていたことも分かっている。
中日新聞 2007年10月13日 夕刊
URLリンク(www.chunichi.co.jp)
赤福本社工場に入る配送トラック=12日、三重県伊勢市朝熊町で
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