07/10/16 22:39:21 F42zIEPN0
沖縄集団自決に関する検定意見を廻る論争
(前提として集団自決があったのは事実である)
1)軍命令があったか否か(軍の強制があったか否か)について
未だに史料批判に耐えれる物的証拠(文書や記録)は提示されていない。
そして現在、証言については「あった」または「なかった」の相反する証言がある。
以上の点を踏まえた上で歴史学的な結論を「未確定」とすることが自然であると考えられる。
すなわち、教科書に記載することは時期尚早であり、最低両論併記が無難である。
証言の数について言及する意見があるが、問題は史料批判に耐えれる証言であるかが重要で
あり、証拠として採用される証言であるのかが問われる。
2)軍の関与があったか否か(関与の範囲がどの程度のものであるかという問題はある)について
この問題については、検定意見として関与を否定しているわけではない。実際、現在の教科書は
関与を匂わせている。ただし、広義の強制性として関連づけようとする意見もがあるが、
広義の強制性は如何様にも解釈される問題が生じるため、歴史教育としての教科書に載せること
には無理がある。
3)検定意見への政治介入について
今回の沖縄の運動は政治介入であることは自明であり、政治介入は許されるべきでない。
一方今回の検定について、つくる会や統一教会の介入を示唆し今回の政治介入を打ち消そうとの
主張もあるが、はっきりしたことは不明である。たとえその介入があったと仮定しても、
「軍命令あるいは軍の強制があった」とすることは不適切であるということに疑義は生じないと
考えられる。