07/10/12 16:25:51 0
★「アサヒる」の「民主主義」
・先日、ニュースサイトで、「アサヒる」という言葉がネット上で流行している、という話を知った。
Google検索してみると、60万件超の検索件数があるではないか。「流行している」という
ニュースは、まんざらデマでもないらしい。
「アサヒる」の意味は「捏造する。でっちあげる。執拗にいじめる」ということらしい。起源は、
朝日新聞に掲載されたコラムニストによるコメントだ。「『アタシ、もうアベしちゃおうかな』
という言葉があちこちで聞こえる。仕事も責任も放り投げてしまいたい心情の吐露だ。
そんな大人げない流行語を首相が作ってしまったのがカナシイ」。この「アベしちゃう」に、
ネットユーザーが敏感に反応した。コラムニスト氏のブログは炎上し、『2ちゃんねる』では
即日、関連するスレが立ち「祭り」状態になる。そこでは「そんな流行語は聞いたことがない」
「また朝日の捏造だろ」といった書き込みが相次ぎ、その中から「アサヒる」という言葉が
生まれた。それが、ネットを通じてあっという間に広まったのだという。
ネットの威力、ということも含めて、何だかものすごく考えさせられる事件である。だが、例の
記事自体は、よく引き合いに出される「珊瑚礁の落書き記事(1989年に起きた朝日新聞による
捏造事件、沖縄の珊瑚礁で「KY」という落書きを発見したと批判的に報じたが、後の調査で
自作自演であることが発覚した)に比べれば、それほどインパクトの大きいものとは思えない。
つまり、事件はスレッシュホールド(しきい値)を超える一つの小さなキッカケに過ぎなかった、
ということだろう。個人的には、一部報道機関のヒステリックな「安倍叩き」に生理的拒否感を
感じていたので、「同じような感覚を持っていた人が、実は多数いたということか」とも思う。
ビジネスの世界でもこんな話があると、マーケティングの専門家の方にうかがったことがある。
例えば洋服の製造コストを抑えるために、ちょっとだけ生地の質を落とす。でも、売り上げは
落ちない。今度は縫製を少し簡略化してみる。それでも売り上げは変わらない。そうやって質を
少しずつ落としていくと、あるとき突然にガタっと売り上げが落ちるのだという。 (>>2-10につづく)