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もみ合って倒れる場面が何度もあり、互いに減点を受けた。亀田大は
最終12回、勝利をあきらめたのか、レスリングのように内藤を持ち上げて
落とすなど、この回だけで3点も引かれた。なぜ、そんなことをするのか。
王者はそう思った。「反則はとにかく、うまかった。そんな練習をしないで、
もっとクリーンなボクシングを磨いた方がいい。もったいない」。痛烈な
批判だった。
格の違いは明らかだった。3回、心配されていた右目上の傷から出血
しても「気持ちは変わらなかった」と動じない。中盤から足を止めて
打ち合おうとしたのも、「なかなか当たらなくてクリーンヒットを狙って
しまった。殴り合っても勝てる自信があったから」。亀田大の得意な
左フックが実は怖くないと早々に見切っていたから、足を止めて正面に
立つこともできた。ただし、雑な戦いをした反省も忘れない。次戦の相手
は前王者のポンサクレックら比べ物にならない実力者が想定されるからだ。
歩んできた道が違う。22歳でデビューしたとき、亀田大は7歳だった。
こつこつと国内の強豪を退け、日本、東洋太平洋と王座に就き、7月に
3度目の挑戦で世界を極めた。わずか11戦目、初めて日本選手と対戦
した18歳にベルトをやすやすとは渡せなかった。
亀田兄弟に初めて黒星を付けた。「自分が勝つと言われていたから
重圧はあった。国民の期待に少し応えられたかな」と、会場を埋めた
多くのアンチ亀田ファンに笑みを投げた。本物が勝つ。当然の結末は、
本人はもとより見る側も安堵(あんど)させた。
ソース(時事通信) URLリンク(www.jiji.com)