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テレビも新聞もラジオも、一次情報の収集や記事の作成・編集は一括して行う。そして、出来上がったコンテンツを
メディア特性に合わせ、ラジオ、テレビ、新聞などの各メディアへと流す仕組みを、組織として作ってしまうのである。
この場合、コンテンツのワンソース・マルチユースが基本となる。ワンソース・マルチユースとは、自社の保有するメディアだけにとらわれず、
フリーペーパー、駅の液晶パネル、携帯電話、新幹線や飛行機などの雑誌など、あらゆる流通網にコンテンツを載せる(=販売する)ことである。
この方法によって、自らはコンテンツ生成・加工業に特化し、経営資源を情報の収集と加工・編集というコア業務に振り向けることが可能となる。
またこの組織体制を達成するためには、生成されたコンテンツをその権利を守りつつ、あらゆる流通網に機動的に流してくれる専門部署(流通管理部)が
不可欠となる。
縦から横へ、横から縦へ
業界の変革期に、組織構造を縦から横へ、あるいは横から縦へ、と変えることは珍しいことではない。たとえば製造業は、10年周期ぐらいで、
事業部制と機能部制の組織を交互に入れ替えて環境の変化に対応する。
今の複合メディア企業でも、各メディア特化型の横串の組織体制から機能特化型の縦串組織にどれだけ早く移行できるかが、今後の生き残りの鍵になる
だろう。
「『新聞』は要らないけど、『新聞紙』はあると便利」―などと揶揄されないよう、新聞社はいま、自らの存在意義と事業ドメインを
本格的に検討すべき時期に入ってきたのだといえる。
(終わり)
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