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・浜松市中区の総合病院「県西部浜松医療センター」(脇慎治院長、606床)で06年度、
患者からの未収金が5770万円に上り、同年度末の累積債権が9189万円にもなって
いる。市内では「公的な病院だから医療費を払わなくても受診できる」とのうわさが
広まっており、それが一因という。市から運営を委託されている市医療公社は「一部の
不払い者のせいで医療サービスに影響が出かねず、ゆゆしき事態だ。市の債権回収
対策課と連携することも検討しており、悪質なケースには強い態度で臨む」としている。
病院は市が設置しており、市健康医療部の担当者によると、数年前から「あの病院は
お金を払わなくても平気」「昼より夜に行った方がいい」などといううわさが流れ始めた。
特に06年から激しくなったといい、会計処理のできない夜間や救急での診療に対する
支払いを督促しても「どうせ税金で何とかなるだろう」などと拒否され、中には出産で
入院中にこっそり抜け出して行方不明になる人もいるという。
未収金は04年度3200万円、05年度3850万円と増え続け06年度5770万円に。
07年度も減る気配はないという。
明らかになっている06年度の累計は、決算時点で時効になっていない04~06年度分の
患者593人分で、1人当たり約15万5000円。外国人とみられる患者も72人おり、
医療費が高額になりやすい産婦人科の未収が目立つという。
同病院の年間収入規模は06年度は124億円で、直ちに経営に支障が出るわけでは
ないが、市医療公社は「このまま増えれば、必要な資材が買えないだけでなく、職員の
給与にも響きかねない。回収も強化するが、受診者のモラルにも訴えたい」としている。
医師法は、医師は訪れた患者の診察を原則断れないと定めており「持ち合わせがない」と
言う患者がいた場合はクレジットカードがあるかを聞いてカード払いの導入も検討している。
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