07/10/10 19:45:02 b/2QeK2L0
「ガソリンスタンドなんて誰でも出来るのに、なんで日本がやるんだよ」
「自前の補給艦で給油しろよ」と思っている方へ
まずは軍艦の基本を解説します。
基本的に、洋上で停止している艦船は危険な状態にあります。危険物が迫ってきたときに回避できないからです。
ですので、軍艦が海の上で給油する場合、両方の船が等速度等間隔で移動しながら給油する方法が一般的です。
この任務をこなせる補給艦のことを「高速戦闘支援艦(AOE)」といいます。
逆に言うと、高速戦闘支援艦を持っていない国は「 ガソリンスタンド 」を営業できません!
(※洋上給油の難しさについては右ページを参照 URLリンク(www.clearing.mod.go.jp) )
というかそもそも、自衛隊の補給艦が補給してるのはガソリンだけじゃありません。とくに「真水」の補給能力が重要視されています。
高速戦闘支援艦は、軍艦の必須物資である「燃料」「水」「物資」を同時に補給できるため、長期の洋上活動に必須なんです。
さて、「高速戦闘支援艦」を持っているのは、以下の5国しかありません。
そして、日本の高速戦闘支援艦保有数は、世界最多です!
・アメリカ 4隻(2004~5年に旧式艦4隻が退役し、数が減っています)
・スペイン 1隻(他国と共同で追加建造中)
・英 国 2隻
・ド イ ツ 2隻(ただし低速低性能)
・日 本 5隻
アメリカの4隻は、イラクの空母艦隊に出したり、大西洋と太平洋の守りに使ったり、交代で休ませるので、余力が皆無です。
英国は1隻を派遣していますが、自国艦船の補給で手一杯です。
スペインは1隻しかないので自国の守りを優先しないとダメです。
ドイツの2隻は性能が低いのでインド洋で活躍するのは厳しいです。
となると諸外国は、5隻の高速戦闘支援艦を保有している日本に、洋上補給をしてほしいと期待するわけです。
能力があるのに仕事をしない人をどう思うか、想像してみてください。
日本はガソリンスタンドではない。FIレースで給油する技術集団のピットチームだ。