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「観光収益悪化」と旧藩主、大分・中津城を3億円売却計画
お城売ります―。大分県中津市の観光名所で「日本三大水城」とも称される中津城を、
所有する旧藩主・奥平家の関連会社「中津勧業」(中津市)が、収益悪化を理由に売却を計画、
対応策を巡り、市民の間で議論がわき起こっている。
同社が手放すと、城がレジャー施設などになる恐れがあるため、地元の文化団体は市に買収を
要求。一方、「財政難なのに買収するべきではない」との批判も多い。打開策を見つけようと、
市はホームページ(HP)や市報で市民の意見を募る考えだが、「賛否二分の現状では
集約できないのでは」と募集できないでいる。
中津勧業は奥平家19代当主の奥平政幸さん(50)が社長を務める。中津城と土地の売却話が
表面化したのは7月末。福岡市の不動産会社のHPに「3億2000万円」で売却する旨の広告が
出た。市が問い合わせたところ、中津勧業側は「維持費が入場料などの収入を上回っている。
最低でも3億円で売りたい」と返答したという。
9月議会でも複数の議員が、市の対応をただした。北九州市の小倉城や佐賀県唐津市の唐津城を
引き合いに出し「自治体が所有するのも一つの手では」と購入を促したり、「ミニ公募債を
活用しては」と財源確保策を提示したりする議員もいた。一方で「厳しい財政下、ほかにやるべき
ことがある」と反対する議員の意見もあり、新貝正勝市長は板挟みにあった格好。「議会や市民と
十分協議して対応したい」との答弁に終始した。
(以下>>2以降につずく)
(2007年10月9日14時42分 読売新聞)
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