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遺伝性の小児難病「ムコ多糖症」と闘う男の子がいる。総社市久代の秋山裕斗くん(6)。
この病気の中でも患者が国内に4人しかいない特異型で、治療薬は厚生労働省の承認を
受けていない。話を聞いた女子ソフトボール日本代表上野由岐子選手(25)や、アテネ五輪で
活躍した元日本代表宇津木麗華さん(44)らが入院中の岡山医療センターを訪問し、
「病気に負けないで」と裕斗くんにエールを送った。
ムコ多糖症は、代謝物質の「ムコ多糖」を分解する酵素が欠け、体内にたまった糖が骨の変
形や臓器障害を引き起こす進行性の病気。根本的な治療法はなく、酵素製剤で進行を遅らせる
しかないという。タイプが七つに分かれ、製剤の開発が進んでいるのはこのうち3型分のみだ。
裕斗くんが苦しむ「6型」はアメリカに承認済みの製剤があるが、国内では未承認。このため、
父親の武之さん(42)が製剤を個人輸入して週1回、同センターで点滴治療を続けてきた。
06年6月に裕斗くんの応援者らが基金を設立して薬代の支援を開始したが、薬代だけで
月400万円と負担は大きかった。今年3月には国内での取扱企業が現れ、治験として製剤の
無償提供が始まり、ようやく前進を始めた。
宇津木さんらの訪問は、柔道整復師の武之さんが県ソフトボール協会の委員を務める縁で
実現した。各地で養護学校などを慰問している宇津木さんらが裕斗くんの話を聞き、協会を通じて
激励を申し出たという。
宇津木さんらは、サインボールや「努力は裏切らない」と書いた色紙などを持参。裕斗くんが
不調のため直接手渡すことはできなかったが、「私たちも試合に勝てるよう頑張っているので、
裕斗くんも頑張って」と呼びかけた。
ムコ多糖症をめぐっては、舛添厚労相が9月、比較的患者数の多い2型向けの酵素製剤を
今月初めにも承認する見通しを示している。
「日本ムコ多糖症親の会」会員で、厚労省へも働きかけている武之さんは「状況は確実に
改善しているが、まだまだ難病と闘っている子どもたちが残されていることを多くの人に知って
ほしい」と話した。
URLリンク(mytown.asahi.com)
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