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・トヨタのお膝元・富士スピードウェイ(FSW)で30年ぶりに開催されたF1日本GP(9月28
-30日)。懸念されていた交通アクセス問題など様々なトラブルが続発し、30日夜には
FSWの富田務会長と加藤裕明社長の両トップが謝罪会見まで開く異例の事態になった。
【遅刻】
FSWは最終日(9月30日)、シャトルバスの渋滞でレース開始に85人の客が間に合わない
という事態が起きた。加藤社長は「チケット代、経費、泊まりの場合は旅館代などもお返しする
予定です」と謝罪した。夕刊フジの取材によると、“被害”は数百人に上ったとみられる。
29日も、敷地内の道路が陥没してバスが止まり、約2万人の観客を3-5時間待たせた。
【悲惨】
川崎市に住む30代の夫婦は、7万1000円の最高額チケットを2枚も購入しながら、
スタートに間に合わなかった。FSW指定のオートキャンプ場を午前11時に出発。バスが
渋滞にはまり、運転手から「あと2時間はかかる」といわれ、徒歩で約1時間半も歩いたが
午後1時半のスタートに間に合わなかった。
モーターキャンプ場にも宿泊料5万円を払ったが、「テントが張れる場所がなく、払い戻しなどを
求めたけれど無視された」とダブルショックに見舞われた。
今回は「チケット・アンド・ライド方式」を採用。自転車や徒歩さえ禁止されたが最終的に
人の足に頼らざるを得なかった。
【死角】
「見えない観客席」も出現した。指定席の仮設スタンドC席(入場料6万1000円)の観客
約7000人から苦情が噴出し、3億5000万円以上が払い戻されることになった。常設
スタンドとの勾配差が原因で、C席は10日ほど前に完成していたが、座席からのコースの
見え方を確認していなかったという。
【お粗末】
トヨタとFSWは大会直前、問題発生を懸念する夕刊フジの取材に「シミュレーションの
結果は万全で、問題は起こらない」(トヨタの高橋敬三モータースポーツ部長)と胸を
張っていた。今回のGPでトヨタは惨敗。富田会長「お客さまの声を謙虚に聞いて、
システムを進化させることが義務であると感じています」。(以上、一部略)
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