07/09/28 21:43:45 anODvxi70
613 名前:可愛い奥様[] 投稿日:2007/09/28(金) 21:25:22 ID:P/q9IqKS0
「うふふ、そろそろあの子、お昼の時間ね・・・」
どこにでもいる、少し親バカ気味な母親。
「最近、元気がなさそうね・・・大丈夫かしら。慣れないバイトなんかしてるようだけど、何か欲しいものでもあるのかしら・・・」
予兆は、あった。
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汚された弁当。空の財布。
「・・・今日も弁当食えなかったな・・・いつも早起きして作ってくれてるのに・・・ごめんな母ちゃん・・・」
今、絶望を拭い去ることだけが彼の全て。
「くそ・・・」
彼は悲しみの中に安らぎを見出していた。
そして、不孝を背負って階段を登っていった。
今にも倒れてしまいそうな彼は、未来ある若者と言うにはあまりにも寂しかった。
「もう限界だよ・・・俺・・・母ちゃん・・・ごめん・・・」
空を掴んだその瞬間、全ての鎖は放たれた。
もし生まれ変わったら・・・・また母ちゃんの子に生まれたいな・・・・