07/09/28 12:27:28 0
(>>1のつづき)
ところがこのハイテク基地が「網軍」と呼ばれる中国のハッカー攻撃に振り回されている。
台湾軍は衡山指揮所を中心に中国軍の侵攻に備えた軍事演習や情報戦の演習を毎年
行っている。しかし、近年はその内容が網軍に根こそぎ盗まれ、システムが破壊されるなどの
重大事件が頻発している。台湾軍は中国軍に装備や作戦システムの質的優位で対抗して
きたが、この面でも次第に怪しくなってきたわけだ。
中国軍の台湾侵攻は通信システム網の攪乱、破壊から始まり、ミサイル攻撃、上陸作戦に
進むとみられている。しかし現状では緒戦の情報・心理戦で、台湾が大きな痛手を負う
懸念が強まってきた。
危機感を強める陳水扁政権は、「北京五輪までは中国も台湾を攻撃できない」とみて独立
志向の動きを加速させている。
陳総統は来春の総統選挙にあわせて台湾の名義による国連加盟の是非を問う住民投票を
計画、中国はこれを「台湾独立の動き」と激しく反発している。お互いが相手の意思を読み
違えると、台湾有事はいつ起きても不思議ではない。それは日本有事の事態でもある。
■米中のはざまで思考停止
台湾が来春の総統選挙と住民投票を無事乗り越えたとしても、その後はさらに多難だ。
中国軍の戦力が台湾軍を大きく引き離し始める2010年以降は戦争の危険がさらに増す
可能性が大きい。
中国は2000年から台湾に武力行使するケースの一つとして、「台湾当局が(中台)統一に
向けた平和交渉を無期限に拒否する場合」を掲げ始めた。さらに05年3月には武力行使を
合法化する「反国家分裂法」を制定、中国が国家分裂行為とみなす行為に対しては
いつでも台湾を攻撃できる態勢を敷いた。中台戦争が勃発し、米軍が台湾支援に動き、
日本が米軍の後方支援に回れば、日米中台を巻き込む大戦争にエスカレートする恐れがある。
ところがこれほど重大な問題を前にしながら、日本国内は奇妙な沈黙に包まれている。
「台湾問題は中国の内政問題であり、外国の介入は許さない」という中国の強硬な姿勢に
圧倒されてか、政官各界は思考停止状態に陥っている。(>>3-10につづく)