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・写真は日本郵船の超大型タンカー「TAKASUZU」である。ペルシャ湾からはるばる
インド洋の波濤を越えて、原油を日本に運んでくる。
原油の9割を中東に依存する日本の命綱の一つであることはいうまでもない。それが電力を
はじめとして日本経済を支え、クルマを自在に走らせている。
これらタンカーが中東からのシーレーンで、テロ攻撃を受けたとしたらどうなるか。とたんに
エネルギー供給は干上がり、日本経済は壊滅的な打撃を受ける。石油危機の再燃である。
実はこの「高鈴」が、ペルシャ湾のイラク・バスラ沖で実際にテロ攻撃を受け、間一髪で撃沈を
まぬがれていた。このときテロを寸前で阻止したのはペルシャ湾に展開する多国籍軍であった。
英ペルシャ湾派遣艦ノーフォークの作戦日記によれば、2004年4月24日、石油積み出し
ターミナルが小型の高速ボートによる自爆攻撃の標的になった。ターミナルの損害は軽微
だったが、係留中だった「高鈴」が危機に直面した。
多国籍軍の艦艇が、ターミナルに接近中の不審な高速ボート3隻を発見し、銃撃戦になった。
うち1隻の高速ボートは「高鈴」の手前数百メートルで大爆発を起こした。
日本郵船本社には、現地から「本船がやられた」との無線連絡が入り衝撃が広がった。
ほぼ同時に防衛庁情報本部も事件をキャッチした。
タンカーは船体を銃弾でえぐられ、鉄製ドアが吹き飛ばされただけで済んだ。しかし、この
自爆テロで、多国籍軍のうち米海軍兵2人と沿岸警備隊員1人が死亡した。テロは阻止
されたが、手痛い犠牲者を出してしまった。
その数日後、国際テロ組織アルカーイダに関係するザルカウィ容疑者の犯行声明が出た。
彼らはタンカーを狙えば原油価格が高騰し、西側の主要国が耐えられなくなると信じている。
ペルシャ湾内には「高鈴」を運航する日本郵船を含め、日本関連のタンカーだけで常時
40~50隻がひしめいている。日本郵船の安全環境グループ長、関根博さんは「多国籍軍が
警戒していなければ、とてもバスラ沖には近づけない」と語る。(>>2-10につづく)
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