07/09/26 19:05:53 doZNIfMM0
「全く迷惑な話です。」
少年が自殺した当日夜、父兄会からの問い合わせに校長はこう答えた。
各大学からの推薦入試枠が割り当てられる直前だけに、父兄会もナーバスになっていた。
「いじめによる自殺の可能性は?」父兄会の幹事が問うと、
「その可能性も否定できません。」校長は答えた。
「しかし、確たる証拠もなく、因果関係を証明するには不十分です。推薦合格が内定するまでは
大きな騒ぎにならないよう当方としても十分に配慮し対策を講ずるつもりです」と続けた。
別の父兄会の幹事が「担任はいじめの事実は把握していたのですか?」と訊く。
「いじめというか…悪ふざけの延長だと認識していると話しております。警察にもすでにそのように話しました。
警察は、今のところ事件性はないと話しています。皆さんが心配される事態にはならないと思います」
校長は、さらに理事会やOB会を通じて県議会、市議会に根回しをするといい、
これに一応納得した態度を示した父兄会の幹事たちを校長室から帰すことに成功した。
一方、理事会ではマスコミ業界のOBへ連絡、自殺の背後関係が明るみに出ないように工作することや、
議会を通じて教育委員会に圧力をかけることを決定した。
この裏工作によって事件の全容が明らかにされるまで時間を稼ぐことが出来たのである。