07/09/15 02:11:32 GWldqq560
>>849
URLリンク(www.nippon-foundation.or.jp)
フィリピン残留2世の父親の多くは大戦中、旧日本軍に徴用され、敗戦に伴い強制収用・送還された。戦火の
中で死亡した父親も多い。現地に取り残された妻子は山岳地帯に隠れ住み、日本人の父とのつながりを裏付け
る資料の多くが失われた。自ら捨てた人も多かったといわれる。父親の身元が判明し戸籍に名前が記載されて
いる2世は既に日本国籍を取得しているが、約800人は証明できるだけの資料がなく、既に死亡した人など
を除く約500人が就籍による日本国籍取得に望みを託している。
昨年、19人が新たに戸籍を設け日本国籍を取得する就籍の申し立てを東京家裁に起こしているが、戦後、反日
感情が強かったフィリピンで迫害を恐れ、婚姻証明書、出生証明書などの書類を破棄したり、日本人であるこ
とを隠して生きてきたこともあって、申し立て後、身元が判明した2人と死亡した1人を除き、結論(審判)は出
ていない。
フィリピン残留2世の就籍の難しさは、彼らが日本人の子であることを示す状況証拠は多分に存在するもの
の、終戦前後の混乱で、その父親を特定し、親子関係を裏付ける資料が失われた点にある。戦後60年を経過
して当時を知る人も急速に減っており、中国残留孤児のような特例法に基づく就籍といった思い切った対応が
取られない限り、老境を迎えた残留2世の希望を実現するのは難しい状況にある。
日本人の父親とフィリピン女性の間に生まれた2世の戸籍は、親が日本の領事館に出生届をし、領事館から送
られた資料を基に日本の戸籍に記載されるのが一般的な手続きだった。奥地に住んでいたため手続きが取られ
なかった人や、戦争の混乱で資料そのものが日本に届かなかったケースもあり、多くの2世の名が戸籍に記載
されない事態を招く結果となった。(続く)