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妊婦死産、かかりつけ産科医なく搬送先決定遅れる
URLリンク(osaka.yomiuri.co.jp)
出血などの症状を訴えた奈良県橿原市の妊娠中の女性(38)を受け入れる病院が見つからず、
死産した問題で、女性にかかりつけの産科医がいなかったことがわかった。医師から要請の
あった妊婦については受け入れ病院を探す仕組みがあるが、今回は、消防が各病院に直接
受け入れを打診せざるを得ず、搬送先の決定に時間がかかったとみられる。奈良県は
「かかりつけ医のいない妊婦の搬送は想定外」とし、制度上の不備がなかったかどうか検証する。
奈良県によると、危険な状態にある妊婦らを対象にした周産期医療ネットワークがあり、
県立医大病院などを窓口に受け入れ先を探す。新生児集中治療室などを備えた43病院が
パソコン端末で空床状況などを共有する大阪府の「産婦人科診療相互援助システム(OGCS)」
に協力を求める仕組みもある。しかし、原則として、かかりつけ医の要請に基づく病院間の転送に限られている。
女性にはかかりつけ医がいなかったため、救急要請を受けた橿原市の中和広域消防組合は、こうした
システムとは別に受け入れ先を探した。同県立医大病院に要請したが、多忙などを理由に断られ、大阪府内の
各病院へ連絡。10か所目の高槻市内の病院がようやく応じた。この間、女性は救急車内で待機させられた。
救急車は同市内で事故を起こし、病院到着は119番通報から約3時間後だった。女性は当初、妊娠3か月で
事故直前に流産したとされていたが、病院の診断で妊娠7か月とわかったという。
消防の受け入れ要請を受けたOGCS加盟の大阪市立総合医療センターは「OGCSを利用した転搬送であれば
受けられると回答した」と説明している。
この日、記者会見した奈良県健康安全局の米田雅博次長は「かかりつけ医のいない妊婦への対応策を
検討していきたい」と述べた。
(2007年8月30日 読売新聞)