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「お友達」内閣から、有力ベテラン議員を要所に配した布陣へとガラリ転換。
ただ、所期の目的とされる内閣支持率の回復は難しく、地方経済への配慮に伴い
財政再建が遅れる懸念も浮上。日本銀行の利上げと次期総裁人事には朗報―。
安倍晋三首相(自民党総裁)が27日実施した内閣改造と自民党役員人事に対し、
金融市場ではこんな見方が広がった。(中略)
●バランス重視、改革遅れを懸念
市場は今回の内閣改造・党役員人事を、「お友達」内閣と揶揄された第一次安倍内閣から、
実績豊富な各派閥の有力議員をバランス良く配置した形にガラリ転換したと受け止めた。
三菱UFJ投信の宮崎高志運用戦略部長は、「実績ある人材を重要ポストに登用している印象だ。
新鮮味には欠けるが、今後の政局は難しいかじ取りを強いられることを勘案すると、
安倍首相を支える布陣としては理想に近い」と述べた。
三井住友銀行市場営業推進部の宇野大介ストラテジストは、今回の内閣改造・党人事を
「極端から極端へ」と表現。主要派閥の有力ベテラン議員を要所に配置した
「小泉純一郎内閣より前の自民党的な布陣との印象だ」と述べた。
その分、日本株の買い材料とされる経済財政改革は減速するとの見方が広がっている。
みずほ証券の飯塚尚己シニアエコノミストは、安倍内閣の経済政策は「経済成長率の上昇、
歳出削減優先の財政政策、市場メカニズムの重視など正しい方向を向いていたが、
一部修正を求められる」と指摘。「自民党の新三役の発言でも、公共事業的な話が出てきている。
小さな政府の方向性から、少し増税もやり、歳出もする方向になるかもしれない」と語った。
かざか証券の田部井美彦市場調査部長も「過去に巻き戻されるような感じがする。
外国人投資家から見れば、改革が遅れるとの見方につながり、株価にとってはプラスの
材料になりにくい」と、警戒感を示した。
安田投信投資顧問の茶野宏運用部長は、勝ち組・負け組がはっきり分かれる風潮は是正される
可能性があると指摘。株式市場にネガティブと見られがちだが、「外需一辺倒から、これまで
不調だった内需型の産業が盛り返す可能性もある。内需拡大による株高もあり得る」とも述べた。
URLリンク(www.bloomberg.com)