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★過労死:明治屋支店社員遺族が損賠求め提訴 謝罪なく「安全配慮義務怠った」 /京都
・05年4月に食料品輸入販売会社「明治屋」(本社・東京都中央区)の「京都三條ストアー」
(中京区)の社員だった岩田謙吾さん(当時27歳)が死亡したのは、同社が長時間労働をさせて
安全配慮義務を怠ったためだとして、両親=西京区嵐山樋之上町=が同社に総額9022万円の
損害賠償を求める訴訟を24日、京都地裁に起こした。
訴状によると、岩田さんは96年に入社し、同店で鮮魚調理や販売を担当。05年4月7日夜に
帰宅し、疲れで入浴もできずに就寝したが、翌8日未明に急性心不全で死亡した。労働時間は
死亡の半年前から月平均290時間超で、直前の1カ月間は13時間余りの日が多く休みは
1日だけ。3月は法定を132時間上回る316時間に及んだ。
京都上労基署は同年11月に労災認定し、その際の地方労災医員協議会の意見書は「異常な
時間外労働で著しい疲労蓄積をきたし、短期的にも長期的にも過重業務だった」と指摘。同社と
当時の店長(45)は今年6月、労基法違反罪で東京簡裁で各罰金30万円の略式命令を受けて
確定している。
提訴後に記者会見した母町子さん(58)は「会社から『代わりはいくらでもいる。息子さんは
勝手に亡くなった』と言われ、いまだに謝罪の言葉はない」と憤り、「息子の死を無駄にさせない
よう頑張りたい」と話した。
岩田さんの死亡後、同店の従業員はほぼ全員が異動になったといい、同席した弁護団長の
村山晃弁護士は「会社にきちんと責任を認めさせる必要がある。再発を防ぐためにも、当時の
労働状況を知る人は情報を寄せてほしい」と呼びかけた。
同社は提訴について「真摯(しんし)に対応する」としている。(一部略)
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