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・三重県四日市市の市食肉センターから、牛海綿状脳症(BSE)対策特別措置法で特定危険部位と
規定されている牛の「こめかみ」の肉が継続的に持ち出され、同市の川村幸康市議(39)が経営
する市内の焼き肉店で食用に提供されていた疑いのあることが23日、わかった。
同法は、BSEの原因となる異常プリオンが集まりやすい危険部位を食用とすることを禁じ、焼却
処分にするよう定めている。厚生労働省食品安全部は「異常プリオンは脳の三叉神経などにたまり
やすく、こめかみは脳に隣接しているため、神経を通して汚染される可能性が高い。食用への提供は
許されない」としている。
市食肉センターでは、三重県四日市畜産公社が解体処理や卸売り、施設の運営を行っている。
牛の頭部は解体後、県職員がBSE検査のため延髄を採取。その後、食用にすることが認められて
いる舌とほお肉以外は、公社職員が一定量がまとまった段階でセンター内で焼却している。
川村市議は、公社から内臓を購入、販売している四日市臓器組合の加入業者。同組合はセンター内に
事務所があり、加入業者は自由に出入りできるが、川村市議が頭部から「こめかみ」の肉を切り取って
いるのを公社職員や複数の食肉関係者が目撃している。食肉関係者は「食肉センターからの持ち出しは、
監視している公社職員もおらず簡単にできた」と証言している。
川村市議が経営する焼き肉店では、「珍味」と称して1人前525円で提供。食肉関係者が昨年10月
から今月1日にかけて「珍味」を3回持ち帰り、食肉会社社長や精肉店代表、獣医師らに鑑定を依頼
した結果、牛の目の上の頭蓋骨に付いていて、筋や脂の入り方に特徴があることから、「こめかみ」に
間違いないとの回答を得た。
読売新聞の取材に対し、川村市議は、「頭部の処理は、最近は知人の作業員に依頼しているので
わからない。首やほおの肉もまとめて『こめかみ』と呼ぶこともあり、実際はほかの部位の肉だ」と
否定している。
厚労省食品安全部は、頭部は舌とほお肉を除き、外部への持ち出し自体が違法行為としている。(一部略)
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