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【ジュネーブ=大内佐紀】世界保健機関(WHO)は23日、2007年の「世界健康報告」を発表、
1967年以降、毎年1種類のペースで未知の病気が発生しており、一世代前には存在しなかった病気が
少なくとも39種類見つかったことを明らかにした。
同報告によれば、これらの新種の病気は、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)や鳥インフルエンザ、
エボラ出血熱、エイズウイルス(HIV)など。
また、同報告はグローバル化に伴い人やモノの移動が激増する中、世界各地で過去5年間、約1100件の
伝染病の流行があったことも指摘した。
既存の疾患が抗生物質への耐性を強める傾向もある。WHOは特に、既存の薬が効きにくいタイプの結核の
流行を懸念している。
さらに、過去半世紀で食物連鎖が大きく変化した上、グローバル化が進行しているため、安全ではない食物が
国境を越え易くなり、食べ物にからんだ病気が一層、増える可能性があるという。すでに、BSE(牛海綿状脳症)の
ような食に関した疾患が世界的な問題になっている。
2006年に航空機を利用し、移動した人は世界で延べ21億人。WHOは「一つの場所で発生した伝染病が、
ものの数時間で世界中に伝播する恐れがある」と警告し、国際社会に伝染病予防に向けた協力体制を強化するよう
求めている。
(2007年8月23日11時35分 読売新聞)
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