07/08/12 07:14:19 EIJ8ki7T0
>>216
議論はあるところだが、
一つにはSF・ミステリー・ファンタジー等、既存ジャンル分けができず、かつ作品間の有形無形の関連性が非常に強い事が挙げられる。
ある作品が読まれる際、既存のラノベの流れを受け継いでいる部分と、オリジナリティを打ち出している部分、という風に読み分ける事ができる。
更に、あの作品のここを変えてみた、とか、あの作品とこの作品を統合してるのではないか、とか、他作品との関連性によって『ラノベ界』という一つの界を形成している観がある。
その継承・相違のパターンはストーリー展開のみならず、キャラクターや世界観にまで及ぶ。
ゆえに、どこかで見たようなキャラが他作品に登場するケースは頻繁に見られる。
逆に、『既存の作品との関連性で全てが位置づけられる』というその特徴ゆえに、ジャンルとしての拘束が非常にゆるいという特色を持つ。
それこそミステリーでもホラーでもなんでもあり。
ただし、総じて現代日本の普通の社会人が主人公である作品は少ない。
私見だが、これは必ずしも読者層を意識したものとは思えない。
おそらく、ライトノベルというジャンルは、現実世界や人生を写実して共感や啓発を行う事ではなく、現実と乖離した夢幻の世界(必ずしも心地よいものだけではない)を描く傾向にあるのだろう。
これは『そうでなければラノベではない』というようなものではなく、単純にそういう傾向がある、という事である。
ラノベの短編長編の区別は大きく、おそらく出版社の都合により長編が好まれる。
第一巻は、それだけで完結する物語が語られ、人気がでるようなら二巻、三巻、メディアミックスと裾野を拡げていく戦略が主流のようだ。
更に特徴としてはイラストに頼るところも大きく(御影作品のようにそれへのアンチテーゼとして一切イラストがない作品もある)、文章力のみならず、イラストが作品の死命を制することも珍しくない。
参考になったかな?