07/08/11 11:16:12 0
防衛省は十日、来年度防衛費の概算要求で最先端の国産戦闘機技術を結集し、テスト
飛行を行う「先進技術実証機」を開発することを決めた。レーダーに映りにくいステルス性と
高運動性を併せ持ち、エンジンも国産を使用、五年以内の初飛行を目指す。成功すれば
航空自衛隊のF15主力戦闘機の後継となる初の純国産戦闘機の開発に移行するが、
戦闘機の売り込みを図る米国の反発も予想される。
これにより、将来の空自戦闘機は米国、欧州の六機種が候補に上っているF4戦闘機の
後継機、米国ライセンスのエンジンを搭載した半分国産のF2支援戦闘機、純国産となる
F15後継機の三機種となる見通し。
実証機は一九九五年、防衛庁技術研究本部で始まった戦闘機開発に必要な要素研究を
集大成する。要素研究は、ステルス性と高運動性を備えた機体を意味する「高運動飛行
制御システム」、推力五トンの「実証エンジン」、高性能のフェーズド・アレイ・レーダーに
電子妨害装置を組み込んだ「多機能RFセンサー」、機体に張り付ける薄いレーダーの
「スマート・スキン」の四項目。
このうち、中核となる機体はフランスでのステルス性試験を終え、飛行試験を含む開発への
移行を待つばかりだった。外観はレーダー反射を防ぐため曲線を多用、軽量化を図り、
炭素繊維でつくられている。双発エンジンの噴射口には推力を上下左右に変更する三枚の
羽がそれぞれ付き、急な方向転換も可能という。
ただ、F15のエンジンが一基当たり推力十トンなのに対し、実証エンジンは半分の
推力でしかない。機体もエンジンに合わせて全長十四メートルと軽戦闘機並みだが、
技術研究本部関係者は「開発段階では大型エンジンの国産化も可能」としている。
実証機開発の背景には、F2支援戦闘機の製造がほぼ終わり、このままでは消滅する
戦闘機の開発技術を維持、向上させる狙いがある。飛行試験は早ければ四年後とみられ、
順調にいけば十年前後で純国産戦闘機が誕生する。
(後略)
URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)