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広告主を逆に読むと…、軍政トップ非難 ミャンマー
ミャンマー(ビルマ)の英字週刊紙に掲載された何の変哲もない広告に、実は軍事政権トップを非難する
メッセージが隠されていた。怒った軍政は、見逃した検閲担当者らを厳しく査問。掲載広告のいっそうの
規制強化に乗り出した。
7月23日付の「ミャンマー・タイムズ」英語版には、ヤシの木や太陽をあしらい、北欧の人たちにミャンマー
旅行を呼びかける広告が載った。記されたデンマークの広告主名は「Ewhsnahtrellik」。
これを逆から読むと「Killer than shwe(殺人者タン・シュエ)」。ミャンマーの民主化運動を
弾圧してきた軍政トップのタン・シュエ国家平和発展評議会議長を名指しした批判だ。
また、デンマークの古詩というふれこみで載った一節の頭文字をつなげると「freedom(自由)」になる。
広告を仕掛けたのはデンマークの芸術家のグループ。メンバーの一人はAP通信に「最悪の体制のもとでも、
検閲をくぐり抜けて独裁者に打撃を与えられることを示したかった」と述べた。
ミャンマーでは記事だけでなく、広告もすべて当局の検閲を受ける。軍政側は検閲担当者を取り調べると
ともに、国営以外の新聞や雑誌の発行者、編集者らを招集。チェックしやすい英語とビルマ語以外の広告
掲載を禁止するとともに、問題広告を見逃した場合には発行許可をただちに取り消すと警告した。
ある編集者は「これでさらに検閲が厳しくなるのでは」と不安がる。
朝日新聞 asahi.com(2007年08月05日10時52分)
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