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損害賠償請求はまだしも、差止請求(の仮処分)は認められる可能性はまずない。
○ 地上14階建ての建物を建築することが,良好な景観の恵沢を享受する利益を違法に侵害する行為に当たるとはいえないとされた事例
最高裁判所 平成18年03月30日第一小法廷
事件番号 平成17年(受)364
事件名 建築物撤去等請求事件
結果 棄却
原審 東京高等裁判所 平成16年10月27日
出典 最高裁判所ホームページ
【判示要旨】
1 良好な景観に近接する地域内に居住する者が有するその景観の恵沢を享受する利益は,法律上保護に値するものと解するのが相当である。
2 ある行為が良好な景観の恵沢を享受する利益に対する違法な侵害に当たるといえるためには,少なくとも,その行為が,刑罰法規や行政法規の規制に違反するものであるなど,その態様や程度の面において社会的に容認された行為としての相当性を欠くことが求められる。
3 直線状に延びた公道の街路樹と周囲の建物とが高さにおいて連続性を有し,調和がとれた良好な景観を呈している地域において,地上14階建ての建物を建築することが,良好な景観の恵沢を享受する利益を違法に侵害する行為に当たるとはいえない。