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考えないようにすれば、嫌な記憶を抑圧できることが、コロラド大学の科学者グループ
によって立証された。心的外傷後ストレス(PTSD)治療の向上に役立つのではないか
と期待が寄せられている。
ロサンゼルス・タイムズによると、同グループが16人の健常な成人に対し、交通事故や
殺人現場などぞっとするような写真を見せた後、記憶から写真のイメージを消し去るよう
指示すると、脳内にある被写体の記憶回路が鈍くなることが、脳をスキャンした画像
から分かった。
サイエンス誌最新号に掲載された研究結果をまとめた同大大学院生のブレンダン・
デビューさんは、「何かを記憶にとどめるよう訓練できるのと同様、忘れるようにもできる」
と語った。
マサチューセッツ工科大学の神経科学者であるジョン・ガブルエル氏は、同研究結果を
高く評価した。一方で、「記憶の抑圧で問題となるのは精神的に辛い経験だ」と指摘し、
実験室での研究では実際の戦闘や肉体的虐待を再現できないと釘を刺した。
また、ジョンズ・ホプキンス大医学部の心理学部助教授、クレイグ・スターク氏は、故意に
記憶をかき消す行為は脳に重労働を強いると説明した上で、「脳の活動は活発化し、
沈静化はしない」と述べた。
記憶の研究を行っているカリフォルニア大学アーバイン校のジェームズ・マクガウ教授は、
同実験は新しく形成された記憶が対象であり、「根付いてしまった長期の記憶まで抑圧
できると考えるのは行き過ぎ」と話した。
URLリンク(www.usfl.com)