07/07/23 16:28:00 445NPCco0
「私は、1988年にユーゴスラヴィアで暮らしたことがあるのだが、そこでの生活は、まさしくラファルグの
言っている社会であった。内戦勃発前のユーゴスラヴィアでは、実際に労働者の平均労働時間は3時間程度と
いわれていた。労働者の大半は、午後3時頃までには帰宅し、ゆったりと遅い昼食を食べシャワーを浴びて、
その後は、のんびりと昼寝をし、夕方には街の大通りに出かけて、友人たちとおしゃべりや散歩を楽しむというのが
日課だった。
3時間の労働などというと、よほど貧しい生活をしているように思うだろうが、実際にはまるで違う。
最新のコンピュータは自動車などは日本人より手に入れにくいことは明らかだが、日常の食品や衣料は、貧しいなどと
という概念とはほど遠いものだった。日本より科学技術水準のはるかに低い社会で、1日3時間程度でこれぐらい
のんびりとした生活ができるのなら、われわれ日本人は何のために働いているのかと考え込んでしまう」
「仕事のくだらなさとの戦い」 佐藤和夫 大月書店 P37