07/07/19 16:07:55 FqzBld0e0
▼松本健一さんは近著『泥の文明』(新潮選書)の中で、田んぼの土を“べと”と表現する山古志村の老女の
「べとに触ってねばの、生きてても命半分だ」という米作り農家のため息を紹介しつつ、日本社会の根底に
なお「田づくり」を中心として根を張る「泥の文明」に思いを致す。
▼棚田の整然とした光景を「半導体のようだ」と評した電機技術者が、「棚田の泥は水もちが良くて水はけが
よい」と聞いて「ますます半導体だ」と感心したいう。
▼松本さんは米づくりから、ものづくりへと展開した泥の文明に潜む「共生(シンバイオシス)」の思想を、
「砂の文明」の“清浄”に発する「神」が世俗化した「民主(デモクラシー)」に対置する。
米を主食とする北朝鮮とは、泥沼状態だからこそ「共生」可能か。
■ソース(東京新聞)
URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)