07/07/14 08:29:20 0
>>5の続き
●本当に「全頭検査は金がかかる」のか?
ここに厚労省の食品安全部監視安全課がまとめた「BSE検査キット整備費」についての調査結果がある。
これまでに行った全頭検査でどれほどのコストがかかったかを示した統計だ。
これを見ると、20か月齢以下の牛を検査対象からはずしたところで、経済的な負担が大きく変わるとは言えない。
2003年度には約111万頭の牛を検査。かかった費用は約30億円だった。そのうち、20か月齢以下の
牛が占めたコストの割合は12%。金額にして約3億6000万円だった。翌2004年度は約126万頭を検査。
20か月齢以下の牛の検査にかかったコストはやはり全体の12%(約3億2000万円)。
2005年度は約163万頭を検査し、うち、20か月齢以下の牛の検査にかかったコストは全体の13%(約2億9000万円)だった。
20か月齢以下の牛の検査にかかる費用は全体の1割強でしかない。
しかも、月齢によって「検査する、しない」を判断することになれば、月齢を調査する新たな作業負担と
コストが生じるのだ。この金額を無駄と考えるか、それとも受け入れるかは消費者が判断するべきである。
日本の消費者がBSEに関して深い理解があることを、日本でのリスクコミュニケーションに参加した
欧米の多くの専門家が認めている。
BSEあるいはプリオン病は、まだ分かっていないことがたくさんある病気である。
とは言え、プリオン病の病原体はウイルスと異なり、熱を加えても不活化しない。
毒物と違って、薄めれば人体への影響が低減するようなものでもない。
人がBSE感染牛を食べることによってプリオン病を発症すれば、確実に死に至る。
しかも、輸血などでほかの人に感染を広げることも問題になっている。
過剰にヒステリックになる必要はないが、このような側面も認識しなければならない。
消費者が正しい理解で行政判断を動かし、安全を確保する。それが今できる最良の防衛策と言えるだろう。
以上