07/07/14 08:28:16 0
>>1の続き
●米国産牛肉は全箱検査から抜き打ち検査へ
これまで日本は、米国から輸入する牛肉を全箱検査してきた。
しかし、対日牛肉処理施設への査察を完了したことに伴い、厚労省は全箱検査を取りやめ、
抜き取り検査に移行するよう関係機関に通知している。
輸入業者の負担は軽減し、米国産牛肉の輸入量が増大する可能性が高い。
抜き取り検査への移行は科学的見地からではなく、行政対応の問題である。
なぜなら、輸入した処理済み牛肉を全箱検査したからといって、100%安全が保たれるという
確証はなかったからだ。特定危険部位の脳や脊髄などの組織の一部が混入していても
肉眼では分からない。食肉処理施設において、しっかりした安全確保の態勢を取ることが
大事なのである。そしてそれを保証するのは行政の責任である。
もちろん、抜き打ち検査になればリスクは増大する、とも考えられる。
だが、そもそも全箱検査をしている今も、リスクはあるのである。
2005年12月の最初の輸入再開直後(2006年1月)に、危険部位である背骨の混入が見つかり、
再び輸入停止となった。このようなあまりにもお粗末なミスならば肉眼でも分かる。
しかし、2006年7月の輸入再開後、さすがにそうしたミスは発見されていない。
28か所の米国処理施設の査察も行った。その結果、安全確保の態勢がとられていると
厚労相は判断したのだろう。しかし、とおり一遍の査察で、はたしてどれだけ実態が
分かるのだろうか。(続く)