07/07/13 12:55:03 6ivVkv5Z0
>>614
アジアの貧しい田舎町、乾季、日照りのイメージ。旅人(日本人)一人歩いてくる
道の両側に黄色い土壁がつづく。穴のように空いた玄関。
その一つからコチラを覗いている少女と目が合う。
汚れ、やせ細っていて、ひどくおびえてうずくまってる。
そっと声をかけようとして、何かを齧り続けていることに気づく旅人。
声をかけあぐねていると、旅人の目に少女の唇からネズミの尾がはみ出していることに気づく。
狼狽して取り上げようとする旅人に、少女は小獣のように襲い掛かり、抗う。
叫び助けを呼ぶ旅人。少女を引きずりながら向かいの家に飛び込む。
暗闇に大勢の大人がテーブルを囲んでいる。目が慣れずよく見えない。異臭、熱気。
わずかずつ旅人の目に赤や黄の着衣の背中が見えてくる。
どうやら一心不乱に食事をしているようだ。
皿には淡桃色の饅頭のようなものが山と積まれている。湯気がたちこめている。
一人がひょいと饅頭から出た紐のような部分をつまんで引き上げる。
ネズミだ。
「う、うまい!」
こんなか