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・下関市の在日コリアンにとって、今回の参院選はこれまでにない選挙になりそうだ。
同市出身の在日2世で日本国籍を取得した金政玉(キム・ジョン・オク)氏(51)が民主党
公認で比例区に立候補するからだ。
金氏は3歳の時にポリオ(小児まひ)で足が不自由になった。下関市立の小中学校を経て
県立防府養護学校で学び、就職のため上京。現在は障害者団体の事務局次長と在日本大韓
民国民団の職員を兼ねている。05年12月に日本国籍を取得した。参院選では、障害者差別
禁止法の制定と定住外国人の地方参政権獲得を訴えるという。
下関市内で韓国物品店を営む丁美沙枝さん(64)は、市内に住む金氏の姉(61)らを通じて
同氏の主張を知り、応援している。韓国籍で、選挙権はないが「選挙を通じ、我々の思いや
考えを日本社会に知ってもらいたい」と願う。
地方参政権の獲得は、民団にとっても目標の一つ。県地方本部の李相福団長は「日本で
生まれ育ち、日本人と同じように税金を払っている。義務ばかりで権利がないのはおかしい」と話す。
在日コリアンの国会議員としては04年の参院選比例区で当選した民主党の白真勲参院議員
(48)がいるが、通称名や日本語読みの氏名でではなく、本名のまま立候補するのは金氏が
初めてという。民団県地方本部の幹部は「在日差別は根強く残る。その状況を打破するきっかけに
なれば」と話している。
参院選比例区には、ほかにも県ゆかりの人が立候補を予定している。
自民党では、宇部市出身の現職、福島啓史郎氏(61)と、佐藤信二・元衆院議員の娘婿の新顔、
阿達雅志氏(47)が県内で重点的に活動する。
民主では旧岩国市区選出の県議だった新顔、藤谷光信氏(70)が立候補する。浄土真宗本願寺派の
僧侶で、同派の全国的な支援を受けるが、県内も重点地区だ。
公明県本部は元電算会社員の新顔、山本博司氏(52)の当選をめざす。
共産県委員会は元衆院議員の新顔、春名直章氏(48)を支える。
社民県連合は元衆院議員の新顔、金子哲夫氏(58)を支援する。(一部略)
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