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大学進学率の高まりは、みんなが勉強をしたからではない。家計が豊かになって、大学の
粗製乱造が進んだからだ。少子化が進むからさらに大変になる。大学は質より量に走り、
学生を熊手でかき集めなければ経営が成り立たない。
(略)
「ゆとり教育」が進んで受験科目は絞られる。学生に負担をかけないというのがその理由だ。
すると、数学ができないまま経済学部に入ることになる。
ここが国際基準とは違う。本紙連載の「やばいぞ日本」は、欧米の大学院に留学した若手
官僚が経済学の計算式が解けずに落ちこぼれると報告していた。数学者の芳沢光雄さん
は著書『数学でわかる社会のウソ』で、学力低下よりさらに深刻なのは学習意欲の低下だ
と語る。
その原因は、数学を日常生活に役立たない無用の長物と軽視してきたからだという。幕末
の英雄、吉田松陰は「世間のことは算盤珠(そろばんだま)をはずれたものはなし」と数学
をあらゆる分野で大切にしていた。やがて、工部大学校が招いた英国人学者の指導により、
工業立国の礎を築いたと芳沢さんは説いている。
どうやら数学の極意は、問題を解く「解法パターンを当てはめる」のではなく、「不思議だな
と思う気持ち」と「工夫の積み重ね」にあるらしい。そこで大学設置基準を厳しくし、放逐され
た一般教養課程を引き戻すことが肝要だと主張している。
このままでは、ものづくり大国から転げ落ち、日本の衰退にもなりかねない。だからこそ、参
院選では国をかたち作る教育と憲法を問うてほしい。記録漏れ年金、新農水相の事務所費
問題ばかりが事の本質なのか。
(以下略。全文は URLリンク(www.sankei.co.jp) )
<参考>
・工部大学校が招いた主な英国人 ヘンリー・ダイアーなど 詳細は >>2-5
・NHKスペシャル シリーズ明治(ヘンリー・ダイヤーなど解説) URLリンク(www.nhk.or.jp)