07/07/04 11:49:51 0
★防衛相辞任―原爆投下から目をそらすな
・米国による広島、長崎への原爆投下について、「しょうがない」と講演で述べた久間章生防衛相が
辞任を表明した。
原爆投下を容認するかのような発言は、被爆者の痛みを踏みにじり、日本の「核廃絶」の姿勢を
揺るがすものだった。辞任は当然である。
当初、久間氏は発言を訂正しないと言い、安倍首相も問題視しない姿勢をとった。ところが、被爆地の
怒りがやまず、世論調査でも内閣支持率の低下が止まらない。参院選が戦えないという与党内の
批判で追い込まれたのが実情だろう。
悲惨な被爆体験は戦後日本の原点にかかわるものだ。それなのに、政治の感度は鈍かったとしか
いいようがない。
久間氏は辞任するが、これで一件落着したわけではない。久間発言は無思慮ではあるが、そういう
物言いを生み出す土壌があると思わざるをえないからだ。
それは、米国の原爆投下に対し、日本の政府が厳しく批判せず、国民の動きも十分でなかったことだ。
広島と長崎に原爆が投下された直後の45年8月10日、政府は国際法違反として米国に抗議した。
終戦後の同年9月には、のちに首相になる鳩山一郎が戦争犯罪と批判した。この発言を掲載した
朝日新聞は占領軍により発行停止になった。戦犯を裁いた東京裁判でも、日本側は原爆投下を
違法と主張した。
原爆投下を糾弾する動きはここで止まる。政府が黙ってしまったのは、平和条約で、米国などの
連合国への請求権を放棄したことが大きいだろう。法的にものを言うすべを失ったということだ。
だが、それだけではあるまい。日本は米国に無謀な戦争を仕掛けて、敗れた。しかも、敗色が濃厚に
なっても、戦争をやめなかった。そんな負い目が戦後の日本にあったからではないか。
久間氏の発言は、こうした心理がうっかり漏れたということだろう。 (>>2-10につづく)
URLリンク(www.asahi.com)
※前:スレリンク(newsplus板)