07/06/20 10:54:54 NXjwzGjw0
世界の〈水道民営化〉の実態
どういうわけか出版されたばかりでもう品切れなんだが、Amazonではプレミアがついて倍以上の値段になっているね。
ユダヤが買い占めたのかな?
今朝の毎日新聞の書評にも出ているんだが、再販の予定はないんだろうか?
で、これは世界銀行とIMFの陰謀で、世界中の水道事業がユダヤ資本に買い占められているという本なんだが、
民営化した結果というのが物凄いわけだ。マニラの二社は5倍と7倍、ジャカルタでは3倍、南アフリカでは6倍
になったそうで、 もっと凄いのは北京で、中国では91年の民営化以降、水道料金が23倍になったそうである。
で、日本でも海外からの圧力で民営化が進められているわけだ。
おいらも以前書いたんだが、ヴェオリア・ウォーター・ジャパンという会社が日本の上下水道事業に参入して、
旧田中派が握っていた建設省利権を荒らしまくっている。
水道というのはだねぇ、独占事業なんだよ。使用者側に選択の余地がない。
使うか使わないか、どっちか。まぁ使わないという選択肢は取りにくいので、
泣く泣く高いカネを外国の会社に貢ぐハメになるわけだが、後進国ではもっと悲惨で
、水道事業が民営化されたために上水道の普及が止まってしまうという事態が起きているそうだ。
ところで、技術的には上水道より下水道のほうが難しい。
意外なんだが、そもそも上水道は圧力をかけて水を送るので、
逆勾配だろうが何だろうがどんどん流れるわけだ。
ところが、下水道は勾配がきちんと取れてないと流れない。
で、あちこちにポンプ場を作って水を揚げる。
また、雨水と汚水を別々に処理しなきゃならないとか、制約が多いわけだ。
ただ、上水道では漏水が問題で、下水道の漏水はまぁ、あたりが汚染されるだけだが、
上水道の漏水は大事な水が無駄遣いされてしまうので大問題だ。
で、日本はこうしたインフラ整備技術においては世界でもトップレベルで、漏水率は非常に低いそうである。
談合だ利権だと悪者扱いされるんだが、その一方では、そうやって品質を守ってきたという面もある。
全部を自由化して安ければ良いというやり方をすると、世の中がみんなシンドラー・エレベータみたいになっちゃうんだがね。