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6月6日(ブルームバーグ):ドイツ最大の銀行、ドイツ銀行は、フランスのメディア企業、
ビベンディ・ユニバーサルによる2002年の証券発行に関連し、インサイダー情報に基づく
取引をヘッジファンドに容認したかどうかで仏当局の調査対象となっている。
当局は、ドイツ銀がヘッジファンド側との電話でのやり取りの記録を破棄し、
仏国内法に違反したとみているという。
欧州の監督当局がドイツ銀を市場操作やヘッジファンドのインサイダー取引につながる
証券法違反の疑いで調査するのは、06年4月以来これが4回目。
5人の関係者によれば、ビベンディのケースでは、インサイダー取引に関与したとされる
ドイツ銀とヘッジファンド運用会社4社に総額900万ユーロ(約 15億円)の制裁金支払いが
命じられる可能性がある。ドイツ銀に対しては300 万ユーロ、ヘッジファンドは1社につき
150万ユーロとなる見込みだという。
実際に命じられれば制裁金の総額は不正取引関連としては仏史上最大となる。
2人の関係者は、ドイツ銀はすべての疑惑を否定していると述べた。
テーラー・ウェッシングの弁護士(パリ在住)、ジル・アンサレン氏は、
「当局はインサイダー取引から投資家を守ることをアピールするのに非常に熱心で、
一段と積極的になっている」と述べた。ビベンディの証券発行に関連し、個人として
仏当局の調査対象となっている人物はいない。
●電話での会話
関係者が匿名で述べたところによれば、仏金融監督当局、AMFは、ドイツ銀とGLGパートナーズ、
UBSオコナー、フェロックス・キャピタル・マネジメント、メディター・キャピタル・マネジメント4社の
ロンドン在勤のヘッジファンド運用マネジャーとの間で交わされた電話での会話を調査している。
未公表の80ページにわたる報告書では、ドイツ銀がビベンディの転換社債発行前にビベンディ株の
取引機会を提供することで、これらヘッジファンドを手助けしたと1人のAMF当局者が指摘しているという。
関係者は、ドイツ銀がヘッジファンド側との会話記録を適切に残さず、関連するテープを破棄したことで、
フランスの法律に違反した疑いがあることを明らかにした。
Bloomberg URLリンク(www.bloomberg.com)