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・番号ポータビリティ実施後に「一人負け」となったドコモが、巻き返しを図るため「ドコモ2・0」を
キャッチフレーズに作られたCM。「au」のCMに出ていた俳優を含む人気のタレント8人を起用し、
CMの本数は前年の3倍という力の入れようなのだ。「ドコモ2.0」のケータイ「904i」シリーズは
5月25日に発売された。しかし、CMの評判はというと、かんばしいとはとてもいえず、毎日新聞は
ドコモのCMに対する疑問を投げかけた。「若者受けする『新しさ』『カッコ良さ』を前面に押し出す
戦略だが、携帯利用者からは『イメージ先行で分かりにくい』という声も漏れる」
大前さんにいたってはさらに厳しい。
「ドコモの経営陣は、このタイミングで絶対にやってはいけないマーケティング上の重大ミスを犯しました」
それが、「そろそろ反撃してもいいですか?」のキャッチコピー。業界他社に反発し打ち負かす
ことだけを考えるのを、経営学では、「コンペティティブ・リタリエーション(競合反発)」と呼ぶらしいが
それに該当するのだという。この挑戦的なキャッチコピーで、消費者は「値下げするのかな?」と
思い、結果、消費者の買い控えを引き起こす。
「つまり、大々的な広告は打ったが、買う人はいなかったという最悪の結果につながる危険性が
高いと私は思います」
それはドコモだけでなく、業界全体に影響が出るとし、「もし私がドコモの社長なら、今回の広告を
作った人を解雇するでしょう」と噛み付いている。
批判をしているブログに共通しているのは、「ドコモは何様?」。巨額の宣伝費を使って、
新製品をアピールしているが、上から目線の自己満足感が漂い、けたたましく、消費者を
無視しているようで鼻につく、という感じだ。
一連の批判にドコモはどう受け止めているのだろうか。ドコモ広報は「あのCMは数多い
プロモーションの一つ。仮にその一つにブーイングがあったとしても、総合的にはどうか、
ということもあります。このCMに限ったことでなく、(批判する)皆様が、お感じいただいた
通りに取っていただいて良いと思います」と話す。(一部略)
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