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安倍晋三首相は一日、自殺した松岡利勝前農相の後任に赤城徳彦元防衛副長官の起用を決めた。
赤城氏は同日夕の認証式を経て正式に就任した。
安倍内閣での閣僚入れ替えは、昨年末、行革担当相を辞任した佐田玄一郎氏の後任に渡辺喜美氏
が就任して以来、二人目。ただ、今回の選考は、渡辺氏を選んだときとは趣が違う。
渡辺氏の場合は、父の美智雄氏譲りの歯に衣(きぬ)着せぬ発言と行動力が期待された。そして、
公務員制度改革をめぐる議論では、政府・与党内にあつれきを生みながらも持ち前の突破力を発揮。
どちらかというとおとなしい印象があった安倍内閣の活性化に一定の役割を果たしている。
しかし赤城氏には、渡辺氏のような派手さは乏しい。四十八歳という若さの割には、手堅い仕事師
という印象だ。松岡氏をめぐる一連の「政治とカネ」の問題などで国民の政治家に対する目が厳しく
なっている今、後継閣僚は、赤城氏のようなタイプが好ましいと、首相が判断したようだ。
ただ、パフォーマンスが得意なタイプではないだけに、七月の参院選に向けて逆風にさらされている
安倍政権の救世主になるのを期待するのは酷だろう。
農水官僚出身で農政に明るいのも抜てきされた理由だ。世界貿易機関(WTO)交渉のヤマ場に
さしかかってきた今、日本は「攻めの農政」が求められている。それを実践するには、単に農政に
精通しているだけでなく、国際感覚が必要だ。
安倍首相はこの日、赤城氏を選んだ理由を「農水行政の専門家として一目置かれている。今後は
WTO交渉、農林水産物の海外輸出などで交渉が必要になるが、そういう仕事ができる人物だ」と
期待感を表明した。
■ソース(東京新聞)(金井辰樹)
URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)