07/06/01 00:27:28 AnmxtHsp0
東京裁判の影響は原爆の被害より甚大だ
パール博士は広島の原爆慰霊碑に献花して黙祷(もくとう)を捧げた。
その碑に刻まれた文字に目を止められ、通訳のナイル君に何と書いてあるか
訊かれた。『安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから』・・・、
博士は2度3度確かめた。
その意味を理解するにつれ博士の表情は厳しくなった。
「この《過ちは繰返さぬ》という過ちは誰の行為をさしているのか。
勿論、この碑は日本人が日本人に謝っていることは明らかだ。
それがどんな過ちなのか、私は疑う。ここに祀ってあるのは原爆犠牲者の霊で
あり、その原爆を落とした者は日本人でないことは明瞭である。落とした者が
責任を感じ《2度と再びこの過ちは犯さぬ》と言うなら肯ける。
この過ちがもし太平洋戦争を意味していると言うなら、これまた日本の責任
ではない。その戦争の種は、西欧諸国の東洋侵略のため蒔いたものである
ことも明瞭だ。
さらに、アメリカはABCD包囲陣を作り、日本を経済的に封鎖し、石油禁輸まで
行って徴発した上、ハルノートを突きつけてきた。アメリカこそ開戦の責任者である」
このことが新聞に大きく報ぜられ、後日、この碑文の責任者である濱井(はまい)
広島市長とパール博士との対談にまで発展した。
このあと博士は私に「東京裁判の、何もかも日本が悪かったとする日本統治の
戦時宣伝のデマゴーグが、これほどまでに日本人の魂をダメにし、奪
ってしまったとは思わなかった」と慨嘆(がいたん)された。
そして「東京裁判の影響は原子爆弾の被害よりも甚大だ」と嘆かれた。
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