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★言論の自由を守れ 長崎大教授舟越さん訴え
2代続いた市長銃撃事件に危機感を持ち伊藤一長・前長崎市長の市民葬会場を
訪れた人がいた。長崎大学の舟越耿一(こういち)教授(61)=法哲学。
「平和学」の受講生2人を連れ献花した舟越さんは「将来、振り返った時に、
あの事件が暴力が広がる転換点だった、となる可能性がある」と語りかけ、
事件の背後に透けて見える「危うさ」を訴えた。
舟越教授は事件5日後の4月22日に同市中心部で、平和運動の仲間15人と
暴力の追放と民主主義の擁護を訴え署名を集めた。1990年に本島等元市長が
右翼幹部から銃撃されたときにも署名活動をした場所だったが、市長選に関心が
移ったこともあり市民の反応はいま1つ。事件が風化する速さを感じたという。
天皇の戦争責任発言と、行政対象暴力。2つの事件の引き金になったものは
性質が異なるように見えるが「敵対する意見を、暴力で封殺する意味では同じ」
と気付き、「暴力の正当化」を加速させてはいけないと感じた。
舟越教授は、暴力を許容するような時代の風潮に危機感を抱いている。
同時多発テロ事件以降、米国が強調した「正当な武力行使」。
国内では、小泉純一郎首相の靖国神社参拝で日中関係が冷え込んだことに
異論を唱えた加藤紘一衆院議員の実家が放火に遭った。
舟越教授も、講義で首相の靖国神社参拝の問題を指摘した後、
学生から悪口を言われた経験があるという。
舟越教授は、今回の事件が、民主主義の根幹にある言論の自由に
影響を及ぼすことを恐れている。
「事件に衝撃を受けたけど、自分には小さなことしかできない」と話す男子学生に、
舟越教授は「わたしだってそうだ。一人一人ができることはたかが知れているが、
するか、しないかが大切なことだ」。民主主義を成熟させる大切さを訴え、
市公会堂前での「講義」を締めくくった。
西日本新聞 URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)