07/05/28 22:39:56 QiTDqER/0
有色人種へ餌付けを楽しむフランスの貴婦人
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その日、私は部屋に入り掃除をしようとしておどろいた。
一人の女が全裸で鏡の前に立って髪をすいていたからである。
ドアの音にうしろをふりむいたが、日本兵であることを知ると
そのまま何事もなかったかのようにまた髪をくしけずりはじめた。
部屋には二、三の女がいて、寝台に横になりながら「ライフ」か何かを
読んでいる。なんの変化も起こらない。私はそのまま部屋を掃除し、
床をふいた。裸の女は髪をすき終わると下着をつけ、そのまま寝台
に横になってタバコを吸いはじめた。
入ってきたのがもし白人だったら、女たちはかなきり声をあげ
大変な騒ぎになったことと思われる。しかし日本人だったので、
彼女らはまったくその存在を無視していたのである。
もちろん、相手がビルマ人やインド人であったとしてもおなじことだろう。
そのくせイギリス兵には、はにかんだりニコニコしたりでむやみと愛嬌がよい。
彼女たちからすれば、植民地人や有色人はあきらかに「人間」ではないのである。
それは家畜にひとしいものだから、それに対し人間に対するような
感覚を持つ必要はないのだ。
はじめてイギリス兵に接したころ、私たちはなんという尊大傲慢な人種だろうと
おどろいた。なぜこのようにむりに威張らねばならないのかと思ったのだが、
それは間違いであった。かれらはむりに威張っているのではない。
東洋人に対するかれらの絶対的な優越感は、まったく自然なもので、
努力しているのではない。女兵士が私たちをつかうとき、足やあごで指図するのも、
タバコをあたえるのに床に投げるのも、まったく自然な、
ほんとうに空気を吸うようななだらかなやり方なのである。
「アーロン収容所」会田雄次
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