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・夜間の自動車の運転で、ライトは上向きと下向き、どちらが正しいのか?
県警は昨年から「上向きが基本」と、県内の道路に設置した電光掲示板36基を使って
ドライバーに呼び掛けを始めた。しかし、県警の思惑と違って、ドライバーの間では
「下向き神話」が根強くあることが、交通企画課のアンケートで明るみに出た。
アンケートは、茨城の交通マナーについて問うもので、県外から転入してきた免許更新者
554人を対象に2~3月に実施。夜間ライトの項目で、約86%がライトを下向きにして
走行していると答えた。ライトの切り替えについては、「普段は下向きで運転」と答えた人は
約56%、「上下をこまめに切り替え」ている人は約38%だった。
同課によると、車のライトは、上向きにすると100メートル先まで照らすことができ、下向き
だと40メートル先までしか光が届かない。時速60キロで走行している場合、ブレーキを
踏んでから停止するまで37メートルかかることから、判断が遅れると取り返しがつかない
事故につながるという。今年1~4月末に発生した夜間の交通死亡事故19件のうち、12件は
ライトを上向きにしていれば、危険を早期に発見することができ、事故も回避できた可能性が
あるとみている。
一方で、対向車などがある場合、ライトを上向きにしていると違反になる。会社員の男性
(58)は「下向きライトの方が安全と教習所で習った。上向きは対向車がまぶしく感じ、
かえって危険だと思う」と都市部の事情を話す。同課は「法律上は上向きライトが基本で、
教習所にも通知している」と繰り返し、教習所の指導については「常に下向きにしていれば
違反にならないという気持ちがあり、生徒に下向きライトの安全性を強調してきたの
では」と分析する。
公務員男性(40)は「道路の電光掲示板で県警が上向きライトを推奨していることを知り、
従っている」という。県警は今後も「夜間のライトは上向きが基本で、状況に合わせてこまめに
下向きと切り替えてほしい」と呼び掛けを続け、ドライバーへの浸透を図る。(一部略)
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