07/05/20 04:23:41 0
・安倍首相を支持する自民党の中堅・若手議員ら43人が「価値観外交を推進する議員の会」を発足
させた。 会長には古屋圭司氏、顧問には先輩格の中川政調会長が就いた。
メンバーには、いわゆる従軍慰安婦問題への旧日本軍の関与について、強制連行はなかったと主張する
「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」の顔ぶれがずらりと並ぶ。
新たに設立された価値観議連は、首相の仲間たちが結集した「安倍応援団」である。
この議連と首相との関係には首をかしげざるを得ない。
「価値観外交」と自由・民主・人権・法の支配という普遍的価値を高く掲げ、これを共有する国々や
人々と連携していくのが目的だという。
では、価値観を共有しない国はどこか。古屋氏は初会合でこう述べた。「日中首脳会談には成果があった。
しかし、軍事費増大など覇権拡張の疑念は払拭できない。中国は共通の価値観を持つ国ではない」。
中川政調会長も「中国は一番近くて脅威の国だ。我々が中国の一つの省になることは避けないといけない」
日中外交がようやく軌道に乗り始めているときに、何とも刺激的な中国警戒論ではないか。
古屋氏は「人権擁護法案、皇室典範、靖国参拝、国民投票法、民法772条(嫡出の推定)の問題は
いずれも思想信条に直結する。同志を糾合し、行動できるグループとして機能を果たしたい」とも述べた。
言い換えると、列挙したのは女系女帝反対論など、右派の熱心なテーマばかりだ。これがめざす
「真の保守主義」なのだというが、「自由・民主・人権」というより、復古的な価値観に近いのではないか。
政権についた安倍氏が、靖国参拝や慰安婦問題での主張の修正を迫られたことに、右派は不満を
募らせている。ならば「建前」しか語れない安倍氏に代わって、議連が「本音」を語り、右派の理念の
エンジン役になろうということか。
議連には、首相の側近である下村博文官房副長官、山谷えり子首相補佐官が名を連ねた。彼らが
わざわざ創設に加わったところに、首相と議連との距離の近さが表れている。
ことは外交である。あたかも首相に二つの口があるかのような印象を与えていては、世界の信用は
得られまい。(一部略)
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